聴講メモ:国土形成計画シンポジウム
都市開発やインフラ・交通整備、地域交流には少し興味を持っている。講演者が気になるメンバーだったので聴いてきたのも事実。顔ぶれから先の万博の話が出るとは思っていたが、その比率は予想以上であった。個人的にはマリさんの話は氏の本や中日新聞で既知の部分も多かったが。
国土形成計画シンポジウム~交流を拡大する魅力ある中部のかたち~ 11/28 14:30~ @名古屋能楽堂
●1部 基調講演 マリ・クリスティーヌ(愛・地球博広報プロデューサー)
「人々の交流と魅力ある国づくり」~愛・地球博から学ぶ~
●2部 パネルディスカッション
「交流の拡大と新たなライフスタイルから考える魅力ある国づくり」
コーディネーター 小出宣昭(中日新聞社 常務取締役編集担当)
佐藤久美(英文情報誌「アベニューズ」編集長)
愛・地球博一市町村一国フレンドシップ記録映画製作事業プロデューサーで、金城学院大学等で講師をしているらしい。勢いよくしゃべる女性。
須田寛(東海旅客鉄道 相談役)
JR東海の元社長。論理的な話しぶりが印象的。
マリ・クリスティーヌ(愛・地球博広報プロデューサー)
上智大学比較文化学科卒業後、都市工学を学んでいる。
須田 これまで都市の大きさは居住人口を指標に測られてきたが、これからは交流量が重要。観光は交流を盛んにするための手段として有効。新しい観光として、体験学習型、長期定住型、産業・街道・都市等のテーマ別の観光がある。
佐藤 フレンドシップ事業の映画作成に関わり、外国人が興味を示す(日本人が気付かなかった)日本・日本人の姿が見えた。
小出 日本人はどんな人にも親切なのが特徴。例えばアメリカでは高級店に入れば親切なサービスが受けられるが大衆店では冷たい。
須田 行政単位を越えて、広域的・面的な交流を目指さなくてはいけない。万博を機に芽生えた交流を生かすべき。
小出 3000m級の山々と海が近接し、短い清流が流れる日本は世界でも類の無い地形で観光資源として大いに活用できる。観光をこれまでのように経済活動と結びつけるだけでなく、環境とも結ぶ付けていかなくてはいけない。
須田 交通の発達、距離感の短縮が新しいライフスタイル、文化を生んだ。
佐藤 日本に住む外国人は確実に増えている。今では世界180カ国から来た人が住んでいる。名古屋大学に来ている留学生は72カ国から。隣に住む外国人との交流から始めよう。
総括 万博で生まれた交流が地域や世界に忘れられないうちに新たな交流に繋げていこう。
マリさんの話だったか、海外で万博があるんですよと宣伝するときに、なかなか知られていないAICHIを説明するのにどうしたかという話も面白かったな。東京でもない、大阪でもない、その間と言うと富士山の側か、と言われる。結局一番納得してもらえるのはTOYOTAの本社のお膝元だという説明。世界に名だたる産業は知名度だけでなく信用を持っている。その都市を知らない外国人に「あの○○○の町か、是非行きたい」と言わせる産業は大きなパワーだ。
Recent Comments